• 私たちは、近代建築をテーマに、建築文化や景観まちづくりに関する研究を行っているグループです。

伊藤公記念館を視察

伊藤公記念館
▲ 伊藤公記念館

令和2年9月5日(土)、HMS講座第2回実測調査の後、近くの伊藤公記念館を視察してきました。
明治42年建設、木造2階建て、外壁モルタル塗り。西洋技術を学んだ日本の建築技師(原田・津田)が、伊藤公の指導の下、設計を行ったものと言われています。県内では、西洋の建築を学んだ技術屋が設計した本格的西洋館としては、南部郵便局に続くものだと思います。
内部は、洋室と和室が同居しており、特に和室周りの納め方に特徴があります。秋田商会のように、外に廊下を回し、和室は「入れ子」のような形式で嵌め込まれているのです。
全体的には意匠が少なく、華麗さはありませんが、プロポーションはしっかりしており、「瀟洒な西洋館」という印象で、明治後期の西洋の建築文化の浸透を感じます。 

伊藤公は、もともと林さんで、萩の伊藤家に家族ごと養子に行かれました。その林家が、出身地の大和町の地域にないので、林家が集まる家を建てたいということで、自らが基本設計をやって、「俺が中国から帰ったらここに来るからな」と言い残して出ていった。つまり、ここは伊藤公の別邸ではなく、実家である林家の親族たちが集えるようにと建てたものです。
しかし、伊藤博文は御承知のように、明治末期に中国のハルピンで銃弾に撃たれて、そのまま帰らぬ人となります。その意味で、施主である伊藤公が1回も訪れることができなかった悲劇の館でもあるわけです。

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