防府市栄町筋に建つこの近代建築の保存に関しては、昨年の12月10日に、「旧宮市商参会館の曳家移転方式による保存活用に関する要望書」を防府市長・防府市教育長宛てに提出したところです。
この建物を巡る動向、及び保存活用に関する私たちの活動が、2月2日「ほうふ日報」、そして昨日2/13日「中国新聞」と、相次いで報道されました。
私たちNPOは、市が解体に向け進めている「宮市商参会館」について、下記のような歴史的文化的価値があると判断しています。
(1) 「宮市商参会」の活動拠点として記念碑的な建物であること
(2) 近代建築としての建築史的、文化的価値を有していること
(3) 栄町筋の都市景観を構成する重要な建物であること
これらを踏まえ、私たちは下記の項目を要望しています。
(1) 旧宮市商参会館の解体方針を撤回し、本建物を残して、市指定有形文化財又は国登録有形文化財とすること
(2) 旧宮市商参会館の保存を前提として、住民、市民、行政とのワークショップ等により、まちづくりに寄与する活用の方向性を定めること
(3) 市は、本建物の耐震性や老朽度の確認のための「詳細調査」を行い、それらを踏まえた活用の可能性を検討し、「保存活用計画」の策定を行うこと
地元からは、解体して駐車場に、との要望があるとのことですが、私たちは、この敷地の、間口は狭いが奥行きが深いと言う「町家型地割」を活かし、東に曳家移転することによって、両者の要望がうまくまとまると言う提案をしています。この提案を、解体要望している自治会側にぜひ聞いてほしいと願っているのですが…。
※要望書等詳細は、「山口近代建築研究会ホームページ」の2020.12.24投稿にあります。